ども!テル(@Teritter)です。

収益物件が空室になった時に原状回復工事を管理会社から発注してるけど、見積りが高いのか適正なのか分からない。
必要な項目かどうかも不明だし。何か目安があるとうれしいなぁ。
といった疑問に答えます。
本記事の内容
- 原状回復工事をする際の注意点
- ダメな原状回復工事の見積りを公開
- 原状回復工事を安くする方法
収益物件が空室になると必要になるのが『原状回復工事』。文字通り部屋を貸した時の状態に戻す工事です。
単身物件では工事費用は大家が負担(タバコなど故意的なモノは別)し、ファミリー物件では敷金から補填され、実質は借主負担となる場合が多いです。
原状回復工事の見積りは複数の業者に依頼すると見積りの立ち合いが大変なので、決まった業者に依頼している方も多いと思いのではないでしょうか?
一番楽なのは管理会社に丸投げ、次は馴染みの業者に依頼、一番面倒なのが工事のたびに業者を変えるということかなと思いますが、特定の業者に依頼していると、その金額が安いのか高いのか分からなくなってしまいます。
ということで、本記事ではそんな疑問を解消すべく、ダメな見積りや注意点、工事費用を安くする方法を紹介します。

僕は管理会社経由で発注していたのですが、正直に言って業者のカモでしたね。。
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原状回復工事をする際の注意点
原状回復工事の注意点をまとめました。この点に注意すれば悪い業者のカモになることは少なくなると思います。
本章の内容
- 工事が必要な部分を決めた上で依頼する
- 見積りの項目で分からない言葉は調べる
- 施工面積が合っているか確認する
工事が必要な部分を決めた上で依頼する
冒頭でも記載しましたが、意外とやりがちなのが管理会社に原状回復工事を丸投げすることです。
一応見積りはもらえると思いますが、管理会社の多くは原状回復工事のプロではありませんし、管理会社経由で業者に丸投げされることも多く、見積りの精査がおろそかになりがちです。
さらに言えば工事をしてくれる業者は入居付けのプロではなく、回復の程度について管理会社とすり合わせできているわけではないので、めちゃくちゃ原状回復してくれる場合があります。
そうなると当然見積りの金額も高くなりますよね。
原状回復工事の度にクロス全とっかえ、フローリングのクッションフロアやフロアタイル貼り直ししていたらお金がいくらあっても足りないのでバランスが重要ですよね。
バランスを取るためにも、必要な工事は必ず自分から指示をしましょう。
分からない場合は入居付けの反応を管理会社に教えてもらい、追加で工事したり次回の工事に反映させたりして改善していけば良いです。
そうやって自身の最善の型ができてきますからね。

僕は業者に丸投げで長いこと痛い目見てきました(笑)
見積りの項目で分からない言葉は調べる
例えば「エルボ」「見切り」「巾木」などです。何か分かりますでしょうか?
これらの言葉が分からないと何となく発注して何となく代金を支払うことになってしまいます。
ちなみにエルボは洗濯機のホースを蛇口と接続する際のニップル、見切りは玄関などのフローリングと段差の間にある材料、巾木は壁側面のクロスとフローリングの間にある材料です。
交換する必要もないのに換えることが無いよう注意が必要ですね。
施工面積が合っているか確認する
意外と業者がやってくるのがクロスやクッションフロアのちょろまかしです。
実際は30m2で良い所を35m2にして差額をかすめ取られたりとかですね。
そこで必要になってくるのが『物件(部屋)ごとの採寸』です。ちょろまかしをすぐに発見できるように寸法を控えておけば、必要以上にお金を支払う必要はありません。

詐欺業者を撲滅するため、ちょろまかした業者とは二度と取引しない方が良いと思います。
ちょろまかしは詐欺業者を発見する指標として有効なのですが、後から指摘するのが面倒という方は、先に間取りや面積の情報を業者にインプットして釘を刺しておくのがベストです。
ダメな原状回復工事の見積りを公開
実際に僕がカモだったころのダメな見積りを公開します。見積書を持っていれば、比べてみてください。
本章の内容
- 必要以上にクロスを張り替える
- クリーニング費用が高すぎる
- 備品交換費用がとにかく高い
ダメな見積り①必要以上にクロスを張り替える
クロスはクリーニングできます。
タバコのヤニ汚れなどが付いている場合はクロス交換した方が早いですが、ほとんどの汚れはクリーニングで落とすことができます。
例えば以下の見積りだとクロス交換で1m2当たり850円かかっていますが、クリーニングならそれより広い範囲を施工しても安く済ませることができます。
以下の見積りは全ての項目が高いですが、クリーニング費用を清掃費に含めてくれる業者もあるので、そういった優良業者を探すことをおすすめします。
ちなみにこの見積りでクロスの面積がちょろまかされていることを発見しました。
本来の面積よりも16m2も多かったので、13,600円分もちょろまかされそうになっていたということです。もちろんその分は支払わず、以降はその業者を使わないようにしています。

責任は発注した管理会社にあるので、管理会社にも厳しく注意しました。
ダメな見積り②クリーニング費用が高すぎる
清掃に必要な電気代、水道代は大家が負担するので、クリーニングは基本的に洗剤の費用しかかかりません。
それに人件費が足されるので、1時間当たり2,000~3,000円が妥当(1人作業の場合)だと考えています。
3時間のクリーニング作業を考えると大体9,000円前後かなあという感じなので、それを超えた分は管理会社やリフォーム業者(クリーニングを外注に出している場合)のマージンになります。
それを踏まえて見てほしい見積りがコレ。
約20,000円近く抜かれていますね。。。
クリーニング費用が無駄に高くないかチェックしてみましょう。

ちなみに今はクリーニングを1室あたり8,000円(間取りは1K)で依頼しているので、だいぶ安くすることができました。
ダメな見積り③備品交換費用がとにかく高い
ニップル、扉の建付け金具、シンクのカゴなどはアマゾンで安く売っています。
業者経由で買うと請求額が高くなるので注意が必要です。
例えばニップルの場合、管理会社の見積りは3,000円で来ていますが、アマゾンなら700円もしません。
自分で手配して取り付ければ2,300円浮きますね。
シンクのカゴは4,500円で請求が来ていますが、アマゾンなら600円もしません。
こちらも自分でサイズを測り、発注して取り付ければ3,900円浮きます。
スライド蝶番とは洗面台の収納用棚の扉についている金具ですね。
4,500円で見積られていますが、アマゾンなら約300円です。扉を4本で支えているので、4つ買ったとしても1,200円。
自分で手配して自分で取り付ければ3,300円浮きます。
もし1回の工事で上記の備品交換の全てを行った場合、業者に任せるのと自身でやるのとでは約10,000円も出費が変わることになります。
物件が遠方の場合は難しいかも知れませんが、近い所にあるならおすすめです。
原状回復工事を安くする方法
上記で小出しにしてきましたが、原状回復工事をお得にする方法を説明します。
本章の内容
- 備品は自分で発注する
- 原状回復工事をリフォーム会社に発注しない
- 何でもできるクリーニング屋さんを探す
安くする方法①備品は自分で発注する
上述の通り備品は自分で発注しましょう。
業者はホームセンターで買ってくることもありますが、その場合は商品に対してホームセンターのマージン、業者のマージン、管理会社のマージンが乗るので割高です。
自分でアマゾンで発注するとアマゾンのマージン(ホームセンターよりは小さい)が乗るくらいなので割安にすることができます。
また、自分で手配して設置だけ業者にお願いすることも可能な場合があります。
安くする方法②原状回復工事をリフォーム会社に発注しない
リフォーム屋は司令塔である場合が多く、リフォーム屋が仕事を受けてクロス屋さん、クリーニング屋さん、大工さん、左官屋さんに仕事を振るというスタイルである場合があります。
一度に色々な種類の仕事を依頼できるので良いのですが、リフォーム屋のマージンがかなり乗るので見積りは安くなりません。
また、以下のメリットもあるため、リフォーム屋を開拓するよりもそれぞれ実作業する業者さんとお付き合いをしていった方が良いと考えています。
- 価格が安い
- 色々な提案をしてもらえる可能性がある
- 発注するたびに業者が変わらないので品質が安定する
- 直接依頼ができるので、できるできないの反応が早い

リフォーム屋に見積りを取ったことがありますが、どこも目立った提案はなく、できるだけそのリフォーム屋標準の仕様にあわせようとしている感がありました。
リフォーム屋さんの場合、見積りの立ち合いには営業マンが来る場合がありますが、標準化して各業者に仕事を振るのが営業マンの仕事なので提案力が低い場合も。(もちろんリフォーム屋自身が作業するという会社もあると思いますが)
安くする方法③何でもできるクリーニング屋さんを探す
結局安くするには中間マージンを取られないようにすること。つまり、何でもできる業者を探せばいいってことですね。
原状回復ではクリーニングは必ず実施するはずですので、何でもできるクリーニング屋さんを探すのをおすすめします。
上記の見積りの例だとクリーニング20,000円以上、クロス単価850円ですが、これは管理会社の中間マージンが乗っているため高く、仕事の流れで言うと以下のようになっています。
【管理会社に発注】
- 僕 :発注者
- 管理会社 :リフォーム屋の見積りに上乗せしてマージンゲット
- リフォーム屋 :クロスは自社で実施、クリーニングの見積りに上乗せしてマージンゲット
- クリーニング屋:クリーニングの作業のみ実施
工事の責任を管理会社がとってくれるのでデメリットばかりでもないですが、業者と直接やり取りして信頼関係を持てれば管理会社に頼むメリットは無くなります。
【業者に直接発注】
- 僕 :発注者
- クリーニング屋:クロスやCFの施工、クリーニング
上記のように利益構造が非常にシンプルになり、僕の場合はクリーニングを一部屋8,000円、クロス単価600円でやってくれるところを見つけました。
くらしのマーケットを使い倒す
どうやって何でもできるクリーニング屋さん探すかと言うと、くらしのマーケットを利用します。
テレビで広告を流しているので段々と知名度も上がってきていると思いますが、くらしのマーケットは以下のメリットがあり、めちゃくちゃ使えます。
- 業者の顔が分かる
- 口コミで仕事の精度が分かる
- 地域ごとに簡単に業者を探せる
- 事前に価格が分かる(見積り不要)
- ちょいちょいやるキャンペーンがお得
原状回復工事の際にクリーニングだけくらしのマーケットで分離発注します。
クリーニング当日は現場に立ち会い、クロス貼り、CF貼り、その他リフォームなどもできるかどうかヒアリングします。
その他の作業もできるようだったら次回から原状回復工事をフルで発注すればOKです。
僕は一回目で何でも屋さんを見つけられましたが、本来は見つけるまでは何度か発注する必要がありますが、それでも色んな業者の方にヒアリングして運が良ければノウハウなども教えてもらえるし、クリーニングを勉強する良い機会だと思いますね。
まとめ
POINT
- 原状回復工事の管理会社丸投げはやめよう
- 見積りの妥当性は自分で検証しよう
- 見積書内で分からないことはしっかり確認しよう
- 自己手配とくらしのマーケットの活用で原状回復工事をできるだけ安くしよう
単身の10部屋のアパートだったら毎年1~2部屋が退去すると思います。
管理会社丸投げの場合と自身で発注する場合とで、退去の度に5万円以上金額が変わるとしたら年間キャッシュフローへの影響は小さくないですね。



コメント
テルさん
初めまして。 とても参考になりました。
私は東京でアパート2棟を親から引きずぐ事になり、管理会社の見直しを検討中です。
原状回復の単価がどの管理会社も高くて困っていました。
自分で探すにも伝手が無く、高い料金で諦めるしかないのかと思っていました。
くらしのマーケットですか! なるほど 素晴らしいです。
宅配ボックスのブログも大変参考になりました。まねさせて頂こうかと思っています。
クロサワさん
コメントありがとうございます。読んでいただけて嬉しいです。
業者の新規開拓にくらしのマーケットオススメです!
ブログを最近あまり更新できていないですが、Twitterは頻繁にツイートしているので、良ければフォロー頂けると嬉しいです✨